アンチエイジング

美しく、更年期対策

更年期のエイジングーケア

冷えやのぼせ、ほてり、動悸、めまい、イライラ、倦怠感、不眠などの更年期の症状が起こる主な原因は、エストロゲンの血中濃度が低下することにあるといわれています。

卵巣の働きが衰える、という老化の結果とはいえ、不定愁訴のつらさから、さらに老け込んでしまうこともあるでしょう。

しかし、いまでは、不足したホルモンを補う「ホルモン補充療法」に代表されるように、つらさを軽くする手段もいろいろあります。

たとえば、ホルモン補充療法は、冷えやのぼせ、ホットフラッシュなどの肉体的なつらさを改善する効果が認められています。

さらに西洋医学では、自律神経系の異変からくるイライラや不眠などの症状に対しては、精神安定剤や睡眠薬などをあわせて処方しているケースも多くみられます。

一方、漢方治療では、直接ホルモンを補充するのではなく、カラダ全体のバランスを整えることで、更年期障害のさまざまな症状を総合的に改善していくよう努めます。

ホットフラッシュや動悸などの症状、さらに、イライラや不眠などの精神的な症状を伴う場合にも、当帰惣薬散や加味逍遥散、桂枝荻苓丸といった漢方薬などを用います。

最近では、漢方薬を飲んでいると、ホルモン補充療法などの西洋医学に基づいた処方の効果が高まるケースもあるので、漢方と西洋医学を併用して治療する場合もよくあります。

エイジレスに暮らすための漢方ケア

女性は、女性ホルモンが閉経とともに激減すると、更年期障害といった急性の症状が起きるだけでなく、その後更年期をすぎても、肌のカサカサや腔の潤い不足、腰痛、骨粗しょう症、高血圧、尿もれなどに悩まされることになります。

たとえば、「骨粗しょう症」。

骨のカルシウムが溶けだして骨密度が低下し、骨がスカスカになる病気で、とくに女性に多いものです。

理由は、女性がもともと男性より骨量が少ないことや、妊娠や出産で多量のカルシウムを失うこと。

このほか、骨を破壊する細胞と、骨を再生する細胞とが毎日新陳代謝を繰り返していますが、そのバランスが、男女とも高齢になるにつれて崩れてくることも原因です。

骨を破壊する細胞のほうが優勢に、骨を再生する細胞のほうが劣勢になり、骨に粗が入ったように骨がもろくなるといわれています。

また、女性ホルモン(なかでもエストロゲン)不足によっても骨代謝のバランスが崩れるため、女性は女性ホルモンが激減する閉経後に、骨粗しょう症の患者さんが急増するのです。

漢方では、「腎」が骨の働きにも関わっていることから、骨の老化は腎の働きの低下ととらえます。

そのため、骨親しょう症の改善にあたっては、腎の働きを高める漢方薬を処方することがあります。

また、漢方医学では、前述の「陰」や「虚」の老化要素をもとに、ポスト更年期にも効果のある処方が蓄積されています。

「陰」へのケア

冬場に着る女性下着を「ババ(婆)シャツ」と呼ぶ人がいるように、「高齢の女性は寒がり」なのが当然のことと思われていますが、これも「老化」が大いに関係しています。

年齢を重ねるとともに冷えるカラダ(陰)になってきたと考えることができ、また、全身の新陳代謝が低下し、カゼを引きやすくなるなど、免疫力も低下してきます。

このような場合には、乾姜かんきょう(ショウガ科)や附子ぶし(トリカブトを無毒化したもの)、山楸さんしょう(ミカン科)、桂皮けいひ(クスノキ科)など、カラダをあたためる生薬を配合した漢方薬が症状の改善に有効です。

「虚」へのケア 1/2

毎日活動するための子不ルギーは、食べ物を消化してつくりだされていますから。

胃腸機能は生きるための要です。

老化によって胃腸機能が弱る(牌虚)と、
胃がもたれたり、
食べる量が減ったり、
消化が悪くなる
と、子不ルギーを生みだすことができなくなっていきます。

さらに状態がひどくなると、疲れやすく、すぐに横になりたくなってしまう(気虚)ようになり、QOL(生活の質)の低下は必至。

そんなときは、朝鮮人参(ウコギ科)や黄耆おうぎ(マメ科)、白朮びゃくじゅ(キク科)、山薬さんやく(いわゆる「ヤマイモ」)などの生薬が、元気をとり戻す即効薬となります。

「虚」へのケア 2/2

カラダの状態を分類する漢方特有の「気・血・水」のうち、「血」(血液)の量が不足する(血虚)と貧血状態となり、血液が全身にまわらないことから、顔色が悪く、肌のツヤもなくなります。

肌がカサカサになって肌荒れしたり、くすんだりするのは、「血が虚の状態にある」ことが原因です。

これを漢方では、「潤」(潤いのある状態)から「燥」(乾燥した状態)になる老化の特徴ととらえ、保湿成分か入ったクリームや、美白化粧品を使って外からのケアとともに、不足している「血」を補うためにカラダのなかからのケアも一緒に行うと効果的です。

地黄(ゴマノハグサ科)や当帰(セリ科)、阿膠あきょう(コラーゲン成分を含む)などの生薬が入った漢方薬を服用することをおすすめします。

冷え、
食の細り、
乾燥
は老化だから仕方ない、とあきらめることはありません。

漢方薬を生活の」部にとり入れながらエイジングーケアをすることで、エイジレス(年齢不詳)に暮らすことも不可能ではないのです。

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