急性うっ滞性乳腺炎(きゅうせいうったいせいにゅうせんえん)
授乳期に乳汁が乳腺内にたまって(うっ滞)、乳房全体が腫れて痛む病気です。
出産後1~2週間の産有期に起こりやすく、とくに初産の女性に多くみられます。
乳房全体が赤く腫れあがり、さわると強く痛みます。
乳房が熱をもつこともあります。
原因としては、乳管の開きが悪かったり、乳児のお乳を吸う力が弱かったりすると、乳汁が乳腺内にたまって炎症を起こします。
治療は、乳房を温めてマッサージし、たまった乳汁を排出してうっ滞を解消します。
授乳後は、乳頭を清潔に保ちましょう。
乳頭がへこんでいる陥没乳頭や扁平乳頭の人は、授乳が十分に行えず、乳汁のうっ滞を起こしがちです。
妊娠中から乳房のマッサージを心がけて、出産後もまめに授乳をしましょう。
ただし、最近は高齢出産も増えていて、乳がん年齢と出産・授乳年齢が一致する傾向にあります。
授乳期のしこりを一生懸命マッサージしていたところ、そのしこりが乳がんであることがわかり、乳がんが転移したというケースもありますので注意が必要です。
なかなか治らない乳腺炎は、かならず乳腺外科を受診して、マンモグラフィ検査や超音波検査などの画像検査を受けましょう。