冷え性 改善

冷え性の原因は3タイプ

冷え性 改善

1. 血のめぐりが悪いことによる冷え

指先やかかとなどが荒れやすいなど、冷えが末梢部分にあらわれるケース。

ストレスやホルモンの乱れによって、自律神経が正常に働かなくなったことが主な原因として挙げられます。

冬場にはよくあることでしたが、現代のように、オフィスやデパート、レストランなどあらゆる場所でクーラーが効いている夏場にも、こうした冷えが問題となっています。

なぜ、冷房に弱いカラダになるのか

ある夏の暑い盛りに、デスクワーク中心の仕事をしている20代の女性が、生理痛を訴えていました。

話を聞くと、「クーラーの温度が男性社員に合わせた設定になっているため、寒くて毎日ひざ掛けが欠かせない」とのこと。

彼女のカラダの状態は、「なんとか寒さからカラダを防御しなくては」と、冷え切ったオフィスの空気からカラダを守るべく、オフィスにいる間じゅう、心身の緊張状態がっづいていたのです。

その結果、人間のホメオスタシスをつかさどる神経系のうち、血管の働きを調整する「自律神経」が正常に働かなくなり、つねに、交感神経が緊張状態に。

そうすると、必要な血液を必要な場所に送ることができず、また体温の調整もできなくなります。

そして血行不良が起き、手先や足先に冷えを感じるようになってしまったのです。

これは、漢方医学でいう、「カラダの中心部でつくられた熱が、手足まで行き渡らなくなり、冷えている状態」。

つまり、「血」のめぐりが悪い状態を指します。

スミズミにまで熱を行き渡らせる方法

室内外の温度差がカラダに負担となって、自分の体温をうまくコントロールできずにいるわけですから、血流をよくしてあげることが一番です。

ただ、季節柄、厚着はなかなかむずかしいので、夏でも実践しやすい方法を紹介します。

対策 ストレッチ体操とツボ押しのすすめ

「ストレッチ」とは、筋肉を伸ばすこと。

冷えにより縮こまった筋肉の緊張を和らげ、柔軟性を高めます。

血液が筋肉の収縮によって心臓に戻り、心臓から新しい血液が筋肉に送りだされ、血液循環が促進されるIというメカニズムを利用したのが、「ストレッチ体操」です。

血液は、カラダのなかで発生したエネルギー(熱)を全身に行き渡らせる役割をしていて、筋肉はこの血液を押しだすポンプ役。

さらに、ストレッチをすると筋肉自体が熱を生みだすので、血行がよくなるのです。

また、あわせて冷えに効くツボも左ページにご紹介します。

寝るまえに、また仕事の合い間の気分転換を兼ねて、ぜひ毎日の生活にとり入れてみてください。

対策 もう1枚のすすめ

夏場でも暑苦しくない天然素材、シルク、麻やコットンなどのスカーフを1枚、外出時に持参してはどうでしょうか。

首には、大きな血管が流れており、皮下脂肪が少ないため、外からあたためても、動脈を流れる血液を直接あたためることができ、その結果、手足の末梢血管が開いて熱を放出してくれます。

クーラーで冷えた室内でスカーフを首に巻きつけるだけでも、血流が促され、体温コントロールの助けとなるのです。

また、大判のスカーフなら、羽織ることでカーディガンの代わりにもなります。

もち歩くにもかさばらず、カラダをあたため、血流をよくすることができるので、大いに役立つことでしょう。

ただ、いただけないのが、きつい下着類。

とくにガードルは、「お腹や下半身をあたためたいから」と、締めつけすぎると、かえって血行を悪くして、カラダの中心部でつくられた熱が行き渡らなくなり、冷えを助長します。

帰宅後、ガードルを脱いでヒップを触ると、ひんやり冷たいことはありませんか?
これこそ、冷えている証拠なのです。

2. 胃腸が弱つていることによる冷え

胃腸機能の衰えも、冷えの原因となります。

食べすぎや飲みすぎによって胃腸が弱ると、食べ物をうまく消化できません。

カラダが「栄養=エネルギー」を吸収できなくなり、「エネルギー=熱」が全体に行き渡らず、カラダが冷えてしまうのです。

英語で胃腸のことを「回{(ガッツ)」ともいいます。

日本語でも、「あの人はガッツがある」というときは、体力や気力、エネルギーのある人を指しますね。

一方、「ガッツがない人」とは、文字通り、「ガッツ(=胃腸)」が弱い人であり、消化吸収機能が低下し、「体力がない人」という意味になります。

このタイプの「冷え」は、のどか渇いて飲み物の量が増えがちな夏場に多いケースです。

その上、暑いために冷たい飲み物を飲めば、いっそうカラダを冷やすことになります。

カラダ全体の水のめぐりが悪くなる仕組み

また、夏に多い「足のむくみ」は、飲み物をとりすぎる

胃が弱る↓カラダの水分吸収が落ちる

めぐりが悪くなる↓余分な水が、とくに足に溜まるという状態といえます。

デパートで立ち仕事が多い30代の女性が、「夕方になると、足がむくんでパンプスがきっくて仕方ない」と嘆いていました。

これは、デパートという、クーラーのきいた環境に長時間いることに加え、彼女はただでさえ胃腸が弱いのに、冷たい飲み物を好んで飲んでいましたから、カラダ全体の水のめぐりが悪くなった(漢方でいう「水毒」)のです。

彼女のお腹を触ると、チャプチャプと音がするぐらい水が溜まっているのがわかりました。

こうした状態は、「胃腸が弱っていることによるむくみ」と考えます。

「水はけが悪い人」の改善策

胃腸が弱いことによる冷えの場合は、暑くて汗をかき、のどか渇いているとしても、内臓は余分な水分でむくんでいます。

ですから、対処法としては、「いかに水分をとりすぎないか」がポイントになります。

冷えによる足のむくみのある方は、水分を調節することによって、「足が細くなる効果」も期待できるでしょう。

対策 のど八分目のすすめ

のどか渇いていたとしても、内臓は十分すぎるほどの水分があるわけですから、胃腸が弱っているときのカラダは、ペットボトルの清涼飲料水をゴクゴクと一気に飲むことを必要としていません。

少しずつ口に含ませ、飲みすぎないように、のどを潤す程度の「のど八分目」に抑えるよう心がけてください。

また、冷たいものを飲みたくなる欲求にかられるかもしれませんが、前述のように、直接的にカラダを冷やす行為は極力避けましょう。

一気に飲みほしにくく、飲みすぎることがほとんどない、あたたかい飲み物をおすすめしますが、どうしても気が進まないときは、冷たい飲み物を「氷なし」でとってみてはいかがでしょうか。

対策 腹巻のすすめ

吸湿性のある薄手の腹巻をつけて、じかに胃腸部分をあたためるのも効果的です。

もちろん、手袋や靴下やレッグウォーマーなどで手足をあたためる方法もありますが、冬ならまだしも、夏はなかなか実践しづらいものです。

私も、シルクの腹巻きを1年じゅう愛用しています。

カラダの中心部分となる胃腸を冷やさないように心がけるだけでも、大いに冷え予防になります。

さらに、薄手の下着やキャミソール(もちろん、お腹が隠れるもの)をふだんの洋服の下に1枚加えれば、カラダをより広範囲にあたためることになります。

3. 新陳代謝が低下していることによる冷え

青白い顔をして、全身や背中の冷えを訴える場合は、カラダ全体の機能が低下していることが原因と考えられます。

冬場に寒さを感じて、厚着をしたり、あたたかい飲み物を飲むと、カラダの芯からあたたかくなってきますよね。

健康なカラダは、寒さを感じると、熱を確保しようと手足などの末梢の血管を収縮させ、血液から熱がでてゆくのを防ぐために、一時的に血行不良の状態となります。

しかし、カラダがあたたかさを感じだすと、末梢の血管が弛緩し、血行不良は改善されます。

一方、新陳代謝の悪い人は、縮まった血管がなかなか弛緩しないために、「血行不良=冷え」の状態がっづいてしまうのです。

最近は、こうした症状を訴える患者さんが、冬だけでなく、夏でも多くなっています。

夏でも上着が手放せない人は、

20代の学生が、猛暑にもかかわらず、ウールの長袖のセーターを着ていました。

彼女は、「だるく疲れやすい」と、他の病院で検査したものの異常がありませんでした。

診察してみると、自宅や学校でクーラーに慣れ切った生活を送っている上に、胃腸が極度に弱っているなど、カラダ全体の機能が下がっていました。

「エネルギー=熱」を生みだすこと(新陳代謝)ができなくなっていたのです。

カラダの新陳代謝が弱っている場合は、手足の冷えを訴える①のケースと比べて、カゼをひいたときのように「ゾクソクする」など、全身の冷えを感じるのが特徴です。

温度差に強くなる「バスメニュー」

新陳代謝が低下していることによる冷えには、カラダ全体をあたため、代謝をよくすることが解決法になります。

対策 入浴のすすめ

冷え切ってしまったカラダ全体をあたためるには、シヤワーですまさず、湯船につかるようにしてください。

クーラーなどで縮んだ手足の先の血管が入浴によって広がり、全身の血液循環がよくなります。

漢方では、当帰(セリ科)や甘草(マメ科)などの生薬エキスを入浴剤として使う「薬浴」という方法があります。

ふだん生薬を煎じている方の場合は、煎じたあとのでからしをガーゼなどでくるみ、入浴剤代わりに使ってみてもいいですね。

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