生理不順

生理不順、基礎知識・押さえておくキーワード

稀発月経と頻発月経

月経周期の異常には、月経から月経までの間が長くなったり短くなったりするものがある。

月経と月経までの周期が長くなることを言い表す語には、稀発月経、中医学でよく用いる月経後期と言うものがある。

稀発月経とは、文字通りたまにしか月経が来ない状態で月経がはじまってから次の月経まで三十九日以上期間が開く状態のことを示す。

対して月経後期とは次の月経まで三十六日以上期間が開きそれが幾度も繰り返される状態のことを示す。

両者は似ているように見えるが、月経後期は一回の遅れだけではそれと判断されず少なくとも三回以上その遅れが続いて初めて月経後期と呼ばれる。

月経の遅れの原因はストレス等さまざまであるが、あまり長く稀発月経が続く場合は卵巣機能が低下して排卵されていない、もしくは子宮に何か問題がある可能性があると言われており受診をする必要がある。

月経の周期の乱れは誰にでも起きることであるし、それ自体は痛くないので婦人科の敷居が高いことも手伝って受診をせずに済ませてしまう人も多いが、受診をすることで不安が消えストレスが軽減されると言う側面もあるので、気になる人は早めに受診の予約を取ると後の生活が楽になる。

月経が来るのが遅くなる稀発月経、月経後期に対し、来るのが早くなるのが頻発月経と月経先期だ。

頻発月経は前の月経から二十四日以内に月経が来る状態のことである。月経先期はそれより短く二十一日、つまりは三週間以内に月経が再度くる状態が連続して繰り返される状態を示す。

帯下

生理前はおりものの量が増えるから生理が来ることが分かると言う女性は多い。

おりものは帯下とも呼ばれる。

子宮が膣とつながって括れているところから分泌される液体なので子宮頸管粘液とも呼ばれることがある。

この頸管粘液をはじめとするさまざまな液体が常時分泌されているので、子宮および膣は常に潤っている。

おりものは生理終了と共に徐々に分泌量がまし排卵日周辺にその量が最も増え、黄体期に入るとわずかに量が減る傾向にある。

排卵がない人はおりものの量が少なくなる。

そのため、経血と同じようにおりものの量や色を気に掛けることで生理不順につながるホルモンバランスの乱れや女性器関連の疾患の予兆を読み取ることができると言われている。

おりものの量が多すぎて気になる場合はビデを使うこともできるが、膣に棲みつく善玉菌まで流してしまうことがあるので洗い過ぎには注意である。

色は通常透明もしくはだが、体調によっては色がつくことがある。

赤茶色もしくは赤くなる赤帯下は、感染症やがん性疾患などが子宮もしくは膣に生じておりものに微量の血液が混じった状態だとされる。

黄帯下はおりものに黄色っぽく色がつく状態で感染症や子宮内膜炎のサインであることがある。

色の異常は他におりものの色が緑色っぽくなる青帯下等がある。

おりものの異常は色だけではない、
排卵日でもないのに急激に増える逆にいきなり減って陰部が服に擦れて痛い、
本来無臭に近いはずのおりものから強い匂いがする、
塊になって崩れると言った質感の異常がある場合には、早めに医師に相談する必要がある。

基礎体温法

婦人科の医師が生理不順、
月経前緊張症候群、
月経困難症
不正出血等、
月経のトラブルを抱える人に良く勧めるのが基礎体温を測り、毎日記録することでその人の月経周期の癖や乱れを確認する方法である。

基礎体温とは、運動や食事などをせずに安静にした状態で測定した体温のことである。

通常何の活動もしていない起き抜けに測るように指導されることが多い。

ホルモンバランスがきちんと整っている人の基礎体温のグラフは、月経から排卵までの期間は低く(低温期)、排卵が起こると高くなって(高温期)月経が来るとまたさがると言う規則性を持つ。

ホルモンバランスに何かしらの不具合があるとこのリズムは崩れ、平坦で変化に乏しくぬぺーっとした印象になったり、じぐざぐになったりする。

治療の効果が出て生理不順が改善されるとグラフも徐々に正常なものに近づいていくそうだ。

基礎体温は受診をしなくとも測ることができる。

用意するものは婦人用体温計と基礎体温を記入するための表と筆記具。

体温計は口腔内で測る方式のものが腋下で測るものより正確だ。

基礎体温表は生理用品メーカーのサイトなどから無料でダウンロードできる。

基礎体温表のアプリケーションに対応しているスマートフォンや携帯電話を持っている人はそれを利用すると記録がスムースになる。

ただし、測る前に携帯をいじってしまうと神経が興奮して体温にぶれが出てしまう。

目を開けたら最初に手に取るのは体温計と言う習慣づけを行うことが大切だ。

過多月経と過少月経

読者諸姉の中には、経血の量が多く、朝起きたら寝具が汚れていたと言う経験がある方がおられるかもしれない。

また、逆に量が少なくて、生理用品を使うと擦れて肌荒れを起こしてしまうと言う方もおられるだろう。

経血量が多い状態は過多月経と呼ばれる。

過多月経の目安は一日の月経量が百五十グラムをこした状態、もしくは大きなレバー状の血の塊が経血の中に混じると言った状態であると言われている。

生理用品をきちんと当てているのに、漏れて下着や服が汚れる場合には、過多月経の可能性が濃厚になるようだ。

子宮内膜症子宮筋腫等によって過多月経が起きることもあると言われている。

これらの疾患は生理不順ともかかわりが深いので早期発見と確実な治療を受けることを心掛けたい。

過少月経に関しては、経血の量が少ないと先にあげたかぶれなど以外は不自由がないため、本人も周囲も放置してしまいがちだが、こちらも子宮内膜癒着等の疾患や、無排卵など不妊につながる事象が子宮の中で起っている可能性があるため、出来たら受診をした方がよいそうだ。

量の異常よりも月経が異常に早く終わる(通常は三日以上続く)過短月経と言う周期の異常が同時に現れることで自分が過少月経だと気が付く人も多いそうである。

過多月経、過少月経共に適切な吸水量の生理用品、おりものシートや生理用ナプキン、タンポンなどを選びこまめに取り換えることで蒸れやかぶれを防ぐことができると言われている。

妊娠と月経周期

ある程度の年齢になった方ならば「安全日」と言う言葉を聞いたことがあるだろう。

これは月経周期から妊娠の可能性が高い日を割り出すオギノ式で、妊娠の確率が低くなる時期を示す言葉である。

避妊法として名高いが、本来は妊娠の確率を高めるために生み出された計算法である。

避妊法としては、計算方法がやや複雑なこと、月経が周期的に起きる女性にしか適用できないと言う難点があると言われている。

そのため、オギノ式避妊法は生理不順の人が使うには向かないものだと言える。

また、生理が定期的に来る人でも、卵の状態や相手の精子(オギノ式では精子が三日間生存可能と言う前提で計算するが、中にはしぶとい精子を持つ人もいる)の状態によって「安全日」の性交で妊娠することもある。

月経周期に着目した荻野博士自身も「安全日」の存在を否定している。

子宮や卵巣は次世代を育むためにあり、性交は本来妊娠の準備なのだと言うことを今一度思い起こせば自ずと取るべき行動は決まってくるかと思う。

避妊具を使っても、失敗する確率はゼロではないので、自分の性行動をきちんと管理する必要がある。

もし、挙児願望つまりは子供を産みたいと思っている人に生理不順がある場合、まずは月経周期をもとに戻すことから始めなければいけない。

疾患が原因の場合はそれを治療するところから始まり時間がかかるので人によっては妊娠に最適な年齢が終わってしまうことがある。

十代二十代のうちから生理不順を改善していくことで将来妊娠しづらいと言う事態が起こるのををある程度回避できると言われている。

不正出血と生理不順

不正出血とは本来出血すべきではない月経期以外の時に女性器またはその周辺から血液が漏れ出る現象である。

漏れ出る血液の量や出る期間の長さは人によって異なり、帯下に血が混じって赤茶色になる程度で済む人もいれば、生理用ナプキンを使ってケアしなければ下着や衣服が汚れてしまう程酷い人もいる。

不正出血の中には、排卵期にエストロゲン(卵胞ホルモン)とゲスターゲン(黄体ホルモン)の優位性が入れ替わることによって子宮内膜が少量剥離する中間期出血と言うものがあり、これ誰にでも起きうることなので程度が軽く一回限りのことであればあまり気にする必要はないと言われている。

ただし、不正出血の裏側に、本来子宮内膜がないはずの卵管などに子宮内膜の細胞が増えてしまう子宮内膜症や子宮筋腫、子宮体部のがん、子宮頸部のがん等女性特有の病気が潜んでいることもあるので、度々出血を呈するようなことがあれば専門医に相談した方がよい。

性交後出血がある場合は、感染症等で膣に炎症が起き粘膜が脆くなって傷がつきやすくなっていることがあるので何度も出血する様ならばやはり受診した方がよい。

病的ではなく、体質やホルモンバランスの変動によっておこる月経外の性器からの出血を機能性不正出血と呼ぶ。

機能性不正出血は生理が始まったばかりの人や、閉経が近い人に起りやすい。

また、生理不順がある人はホルモンバランスも崩れているので、不正出血が起きやすいと言われているのでケアが必要だ。

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